ポール・クルーグマンが米国大統領予備選候補のサブプライム問題等に関する経済政策を明快に比較している:自由主義と国家介入主義の二項対立を超える差異共振共同体主義へ向けて






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2008年03月29日(Sat)
ポール・クルーグマンが米国大統領予備選候補のサブプライム問題等に関する経済政策を明快に比較している:自由主義と国家介入主義の二項対立を超える差異共振共同体主義へ向けて
ポール・クルーグマンが米国大統領予備選候補のサブプライム問題等に関する経済政策を明快に比較している:自由主義と国家介入主義の二項対立を超える差異共振共同体主義へ向けて

クリントンーオバマーマケイン

クリントン民主党候補が、いわば社会主義的に、ローンの借り手の公庫(Loan Corporation)を作ろうとしていて、マケインが規制排除の新自由主義で、オバマが中間であるというものである。

ここで問題になっているのは、自由主義経済ないしは自由・民主主義の理念の問題である。差異共振主義から見ても、実に重要な論点である。
 資本主義経済と国家との関係をどうするのかである。オバマやクリントンは、国家の経済への関与を肯定しているのに対して、マケインは新自由主義である。
 今日、アメリカ経済は、サブプライム問題で金融資本や家屋所有者の危機的状況で、行政的に介入しているのであり、自由主義経済のいわば破綻状況である。
 つまり、社会主義ないしは国家資本主義になっているのである。日本経済に少し似たのである。思うに、社会主義というよりは、民主主義の立場からは、国家・行政的施策は必要になるだろう。民主主義的経済共同体方策である。
 結局、自由主義と民主主義との共振(造語で、共調)化がここで必要になっていると言えよう。
 私見では、サブプライムローン問題を起した同一性主義金融資本のあり方が問題であると思う。それを単に資本主義経済における好況・不況の波の一環として捉えたくない。
 私は差異共振金融資本が可能ではないのか、漠然と思うのである。この視点から見ると、サブプライム問題は、貸し手と借り手が共振していなくて、同一性主義の肥大化であると思う。
 思うに、ここで、貸し手と借り手の差異を考慮すべきなのである。単に、利子の同一性を中心化すると、サブプライムローンになって、非合理主義化(狂気化)するのである。
 では、この差異とは何か。それは、借り手で言えば、借り手の総体的あり方である。信用度が低いという差異があるのであり、それに対して、返済可能になるには、利子を減らす必要があるだろう。そして、抵当による利益の増幅は安易には行うべきではないのである。つまり、利子的同一性主義のあり方を抑えることを意味しよう。
 つまり、簡単に言えば、借り手の差異に即して、ローンを構築すべきであるということである。問題は、成長が利益という同一性主義で評価されていることである。
 これが、問題の根因ではないだろうか。話しを一般化すると、利益という同一性価値評価以外に、差異価値評価をどうやって導入するのか、となるだろう。有り体に言えば、指標をどうするのか、である。どうやって「計算」するのか、である。
 角度を変えて考えよう。差異共振原理ないしは差異共振理論(プラトニック・シナジー理論)から考えよう。
 トランス・モダンとして、差異共振主義が発見された。これは、近代主義の分裂を乗り越えるものとしてある。だから、これまでの自由主義と民主主義ではなく、両者を融合した政治・経済理論が考えられなくてはならない。 
 端的に言えば、差異共振共同体としての社会が構築されなくてはならない。この差異共振共同体構築は、これまでの、自由主義では不可能である。だから、差異共振共同体資本がなくてはならない。このために、国家が媒体となる必要があると思うのである。つまり、もはや、自由主義や民主主義といういわば、二元論的視点ではなく、差異共振主義という一元論によって、政策を構築すべきであるということである。ここから、差異共振共同体主義が生まれるのであり、そのための一つの法的なセンターとして、国家・行政機能を構築するということである。ここには、医療・福祉(年金を含む)・起業・生計・農林水産業・文化・教育等を含めることになる。
 大企業に関しては、営利性に関しては、差異共振的営利性を認定するようにするのである。
 このような観点からは、もはや、自由主義か国家介入主義かの問題はなくなるのである。後でさらに検討したい。


Paul Krugman: Loans and Leadership

Many news reports have pointed out that Mr. McCain more or less came out against aid for troubled homeowners: government assistance “should be based solely on preventing systemic risk,” which means that big investment banks qualify but ordinary citizens don’t.

But I was even more struck by Mr. McCain’s declaration that “our financial market approach should include encouraging increased capital in financial institutions by removing regulatory, accounting and tax impediments to raising capital.”

These days, even free-market enthusiasts are talking about increased regulation of securities firms now that the Fed has shown that it will rush to their rescue if they get into trouble. But Mr. McCain is selling the same old snake oil, claiming that deregulation and tax cuts cure all ills.

Hillary Clinton’s speech could not have been more different.

True, Mrs. Clinton’s suggestion that she might convene a high-level commission, including Alan Greenspan ― who bears a lot of responsibility for this crisis ― had echoes of the excessively comfortable relationship her husband’s administration developed with the investment industry. But the substance of her policy proposals on mortgages, like that of her health care plan, suggests a strong progressive sensibility.

Maybe the most notable contrast between Mr. McCain and Mrs. Clinton involves the problem of restructuring mortgages. Mr. McCain called for voluntary action on the part of lenders ― that is, he proposed doing nothing. Mrs. Clinton wants a modern version of the Home Owners’ Loan Corporation, the New Deal institution that acquired the mortgages of people whose homes were worth less than their debts, then reduced payments to a level the homeowners could afford.

Finally, Barack Obama’s speech on the economy on Thursday followed the cautious pattern of his earlier statements on economic issues.

I was pleased that Mr. Obama came out strongly for broader financial regulation, which might help avert future crises. But his proposals for aid to the victims of the current crisis, though significant, are less sweeping than Mrs. Clinton’s: he wants to nudge private lenders into restructuring mortgages rather than having the government simply step in and get the job done.

Mr. Obama also continues to make permanent tax cuts ― middle-class tax cuts, to be sure ― a centerpiece of his economic plan. It’s not clear how he would pay both for these tax cuts and for initiatives like health care reform, so his tax-cut promises raise questions about how determined he really is to pursue a strongly progressive agenda.

http://www.nytimes.com/2008/03/28/
opinion/28krugman.html?em&ex=
1206849600&en=94bb29fd88ce
5195&ei=5087%0A


   




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