一先ずの結論:ポスト・モダンとMedia Point:差異と同一性の問題 |
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2007年09月01日(Sat)
一先ずの結論:ポスト・モダンとMedia Point:差異と同一性の問題
これまで、ハイデガーの『存在と時間』の問題に関係させて、ポスト・モダン哲学の意味を、試行錯誤的に、検討してきたが、緻密な分析は、まだ完成していないが、当たらず言えども遠からずというか、おおまかには間違ってはいないと思う。都合上、ここで、ひとまず簡単な結論を出して置いて、精緻的整合化は、後で余裕のあるときに行いたい。以下、明瞭にするため、箇条書きにする。
1)ハイデガー哲学は、ポスト・モダン哲学の主要な一つである。 2)フッサール現象学は二重性をもっている。字義通りの解釈では、超越論的主観性(これは、超越論的同一性構造)を提起したが、私見では、フッサールは、超越的志向性の位置を確保していた。 3)デリダの差延とは、同一性から絶対的に逃れる差異を意味している。それは、ハイデガーの存在概念ないしは存在論的差異を超えるものとして、意図されている。しかし、それは、戦略的な、レトリカルな概念である。「グラマトロジー」(エクリチュール主義、書記主義)とは、その枢要な一環であると考えられる。(この点は、補足が必要である。) 4)Media Pointから同一性構造が発出する。これは、超越論的同一性構造である。Media Pointと超越論的同一性構造の境界に、超越論的差異が出現する。そして、これが、ポスト・モダン哲学の差異である。ハイデガーの存在、ドゥルーズの差異がそれに当たると考えられる。デリダは、この超越論的差異を超える差異を差延として想定していたが、デリダは、超越性を形而上学、つまり、同一性中心主義(ロゴス中心主義)と結びついているとして、いわば、先入観的に、排除している(とりわけ、フッサール現象学の批判にそれが見られる)。超越性を否定したため、デリダの差延は、実質的な概念になることができなかった。だからこそ、皮相な差延の戯れになるしかなかった。つまり、超越性の否定という壁を作ってしまったので、差延を超越性へと展開する道を喪失して、袋小路に落ち込んでしまった。 5)Media Pointの概念こそ、デリダが本来、差延に求めていた差異の所在である。ここは、超越的差異が超越論的差異、超越論的同一性、そして同一性へと変換される交叉点である。だから、プラトニック・シナジー理論は、ポスト・モダン哲学を超克したトランス・モダン哲学である。 6)不連続的差異論の位置づけであるが、それは、超越論的差異や超越論的同一性構造から真に脱却した差異を提示した点で、画期的である。つまり、十全、十分ではないものの、超越的差異に到達したのである。つまり、ポスト・モダン哲学を乗り越えたものとして、評価できる。 7)差異と同一性の問題に関して言えば、ポスト・モダン哲学は、差異中心主義であり、同一性を回避しようとした。しかし、同一性は、物質として、否定しようのない実質的現象である。問題は、Media Pointのもつ可能性としての差異共振性を基礎として、同一性に配慮しつつ、同一性中心主義の支配を解消することにある。モダン世界からトランス・モダン世界へのパラダイム・シフトが現代の根本的な問題である。
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