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2008年05月22日(Thu)
検討問題:ハイデガーの存在とMedia Pointについて
去年の夏、ハイデガーの『存在と時間』に書いたノートがあるが、それは、Media Pointを介した連続性と不連続性との二重性を明快に説いている。最近の私の議論よりも明晰である。少しこの点を考慮して再考したい。
今は、余裕がないので、簡単にポイントだけ触れると、ノートは、Media Pointにおける志向性がもつ連続的同一性と差異の「両義性」の二重性を説き、連続的同一性が意識に、差異が無意識になると述べている。 ハイデガーの本来的存在は、その無意識に当たると考えている。それは、当然、「暗い」領域である。端的に言えば、本来的存在(以下、本存在)は、差異なのである。そして、本存在=差異は、原時間的である。さらに、ハイデガーは本存在=差異と同一性との亀裂を見ている。つまり、不連続性を見ているのである。だから、本存在=差異とは、Media Pointに近いのである。しかしながら、本存在=差異には、他者が欠落しているのである。言い換えると、超越的他者性がないのである。 思うに、Media Pointにおける志向性の即非性において考えるとわかりやすいだろう。一面では同一性であり、他面では差異である。そして、ハイデガーは後者を本存在としていると考えられるのである。 しかしながら、本存在=差異がMedia Pointではないのは明らかである。どう考えたらいいだろうか。それは、やはり、+iに傾斜しているということである。-iが劣位にあるために、+iが優位となり、差異共鳴が起こらずに、差異を自己中心化していると考えられるのである。 もし、差異共鳴性(差異共振性)が現前していたならば、そこには、他者への志向性が明確になるはずであるが、それが本存在にはないのである。だから、本存在は、端的に、+1ではないだろうか。頽落した現存在は、-1である。 ただし、+1とゼロはほぼ一致するだろう。何故なら、積によって、+1が発現しても、それは、根源の超越性を排除するので、根源はゼロ=空=無になると考えられるからである。つまり、根源を排除・消去するということである。即ち、ゼロ⇒+1である。そして、これが、やはり、本存在=差異であると考えられるのである。 初期デリダの差延は、ハイデガーを踏襲して、+1と-1との差異を意味するだろう。ドゥルーズの場合は、+1に徹底して、連続的差異=同一性を説いたと思われる。 今はここで留めるが、問題は、冒頭に記した即非性における差異の位置である。同一性は+1でいいが、差異はどこに位置するのか。思うに、差異は Media Pointに位置すると考えられよう。だから、ハイデガーやポスト・モダンにおいても、本存在や差異は、本来、Media Pointに存しなくてはならないのである。しかしながら、ゼロ⇒+1になっていると思われるのである。後で再検討したい。
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