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2007年05月15日(Tue)
現代日本政治カルト状況と日本的近代主義による同一性=全体主義:日本的差異=霊性の復活へ向けて
toxandoria氏の激烈な現代政治のカルト批判
http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20070514/p1 を読むと、日本の病巣がはっきり浮かんでくる。そして、それについては私なりにさんざん述べてきたので、ここでは、詳論しない。 今は、簡単に触れるだけだが、現代日本の政治・社会的カルト状況は、実は、近代主義の帰結なのである。近代主義的同一性は、結局、連続化して、ただ、唯一の同一性へと帰結するのである。そう、オーウェルの描いたビッグ・ブラザーである。ただし、日本の場合のビッグ・ブラザーは、一人の総統が中心というよりは、同一性共同体が中心である。これは、ある意味で、村落共同体的である。 結局、問題は、近代主義は、封建主義を打破して形成されたものであるが、この否定が、実は、同一性による二項対立という差別をもたらしたのである。封建主義はあきらかに差別主義であるが、それを否定した近代主義も差別主義なのである。 そう、ここには民主主義の問題があると言えよう。「人間は、平等にequal創られた」とアメリカの独立宣言にある。同一性とは、実は、差異の否定・排除・隠蔽であり、この点で明らかに差別主義なのである。同一性が優位であり、差異が劣位である。(そう、高野連の魔女狩りは、この同一性主義によると言えよう。) 図式化すれば、優位/劣位=同一性/差異である。つまり、平等思想を徹底すると、同一性主義となり、差異が否定されるのである。というか、根本的に、平等思想は、差異を否定するので、全体主義が帰結されるのである。これは、ヘーゲル哲学に顕現していることである。(これらは、既述済みである。) 民主主義は、確かに、封建主義を打倒する重要な観念であるが、しかし、やはり、限界があるのである。つまり、民主主義は、同一性主義=全体主義へと展開する必然性をもつのである。 だから、以前から述べているが、差異的民主主義、超越的民主主義が必要なのである。平等ではなくて、差異が基礎となるのである。あるいは、特異性と言ってもいい。 現代日本の全体主義・魔女狩り・原理主義的潮流を見ると、これは、確かに、民主主義の帰結と言えるだろう。あるいは、近代的民主主義の帰結である。 また、それだけでなく、日本における父権主義がこれに関係しているのである。父権主義は、封建主義であるが、これが、色濃く現代日本に残っているのである。欧米ないし西欧の民主主義は、個的民主主義である(ルネサンスは、個の活性化であり、私見では、プロテスタンティズムはこの個を取り入れているのである)。しかるに、日本の場合は、父権的民主主義である。これが、なおさら、民主主義を同一性主義=全体主義化させていると考えられるのである。 この点をもう少し詳しく見よう。同一性主義は、差異を否定する。そして、父権主義は、父権的二項対立性をもち、その点で、同一性主義と結びつきうるのである。 端的に言うならば、父権主義と近代的自我は同形である。父権主義は、母権という差異を否定して、父権的自我中心主義である。つまり、母権の否定・排除・隠蔽があるのであり、ここに父権的同一性二項対立が成立するのであるから、近代的自我と同形なのである。 ということで、ルネサンスを経由していない日本は、近代化において、近代的自我と父権主義とを結びつけたと考えられるのである。だから、同一性主義=全体主義が必然的に帰結する傾向にあると言えよう。そして、それが、現代日本なのである。 欧米の近代化とは、ルネサンスを経ているので、個=差異が基盤になっているのである。そして、ここから近代主義が発生するのである。つまり、差異と同一性との緊張関係が欧米には本来あるのである。 イギリス人は、経験的個人主義であるから、全体主義を忌み嫌うのである。因みに、ブレアの失敗の一つの要因はここにもあるだろう。 そう、差異と同一性との緊張関係が、いわゆるポスト・モダン思想を生んだと考えられるのである。つまり、欧米の基盤にある差異の発動なのである。流行としてのポスト・モダンは終ったが、しかしながら、後期デリダに見られるように、差異主義は生きていると見るべきである。 この観点から見ると、現代日本の政治・社会的カルト状況は、欧米にある個=差異の視点の欠落にあるということになるだろう。日本では、日本なりの個の文化があったが、それが、近代化において、排除されてきたと思うのである。 今は、簡単に言うだけだが、個=差異と霊性=精神性は、結びついているということである。欧米は、宗教性を脱色化したとは言え、精神のベースにキリスト教は今でもあるのである。欧州の都市には、教会がはっきり目に付くのであり、それが、共同体精神の焦点を構成していると思えるのである。 これはそれほど突飛な考えではなく、ルネサンスにおける宗教性を見ればすぐわかることである。今、日本に来ているダ・ヴィンチの受胎告知を見ればいい。 日本は、明治維新においては、排仏毀釈を行い、仏教の影響力を排除して、国家神道によって国民の霊性=精神性を収斂させたと言えよう。私見では、この時代の日本人には、個=霊性があったのである。 しかし、太平洋戦争の敗戦によって、アメリカに占領されて、日本国憲法が生まれて、立憲民主政の国として再出発することになった。しかし、このとき、日本人は、戦前を否定して、日本人固有の個=霊性を喪失したのである。というか、それを否定・排除して、近代的合理主義を肯定したのである。ここに、現代日本の政治・社会カルト状況の始点があると考えられるのである。 そして、戦後においては、残っている父権主義と近代主義が融合して、同一性癒着的政治体質が形成されたと考えれるのである。整理すると、日本的個=霊性の喪失、近代主義、父権主義、これらが結びついて、同一性主義=全体主義=カルト主義が形成されたのである。 そう、差異は霊性である。超越性である。日本が復活するには、差異=霊性=超越性の復活が必要なのである。 後で、霊的世界について、述べてみたい。 p.s. 論理の流れが乱れているが、論旨は明快だと思う。後で、より整合的にまとめたい。 記事URL | コメント(1) | メッセージ | ペタを残すペタとは? | ページトップ コメント [コメント記入欄を表示] ■ポスト・モダンの幻影⇒対立するものの同一化現象 ポスト・モダンの幻影⇒対立するものの同一化現象 2007.05.14 Monday | author : Kaisetsu http://blog.kaisetsu.org/?eid=550049 kaisetsu 2007-05-15 00:59:29 ■日本的霊性の復活とは何か:地霊の復活 これは、実に大きな問題である。後で考察してみたいが、以上の論考からすると、仏教と神道との関係をもう一度、見ないといけないだろう。 鈴木大拙の『日本的霊性』はすぐれた日本精神論である。そこでは、日本の大地から生まれる精神性を説いている。それは的確であると思う。D.H.ロレンスで言えば、地霊である。日本の地霊を復活させることが、出発点である。地霊としての日本的霊性である。 p.s. 結局、特異性の問題に帰結するのである。日本の大地とは特異性である。そして、これは、日本のメディア・ポイントでもある。そして、日本人の個の精神とこのメディア・ポイントとが共振して、日本人の霊性が形成されると考えられるのである。 環境破壊からわかるのは、日本的霊性をもたない役人や政治家や国民の世俗的合理主義が作用しているということである。環境を救済し創造的に保持するには、日本的霊性をもたないといけない。 後で、特異性としての大地と特異性としての「身体」との共振関係について考察したい。 |
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カレンダ
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