『思考実験としての宗教推理:ヤハウェの精神力学について:ユダヤ教的一神教問題:光の神と超光の神の二重性と唯一神:二つのユダヤ教とゾロアスター教:捩じ曲げたのはキリスト教ではないのか?:父権的ローマ帝国が「父」・ヤハウェを欲したのではないのか。』






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2009年08月15日(Sat)
『思考実験としての宗教推理:ヤハウェの精神力学について:ユダヤ教的一神教問題:光の神と超光の神の二重性と唯一神:二つのユダヤ教とゾロアスター教:捩じ曲げたのはキリスト教ではないのか?:父権的ローマ帝国が「父」・ヤハウェを欲したのではないのか。』
『思考実験としての宗教推理:ヤハウェの精神力学について:ユダヤ教的一神教問題:光の神と超光の神の二重性と唯一神:二つのユダヤ教とゾロアスター教:捩じ曲げたのはキリスト教ではないのか?:父権的ローマ帝国が「父」・ヤハウェを欲したのではないのか。』

自己認識方程式(+i)*(-i)⇒+1について復習的に言うと、⇒が正エネルギーで、+1が同一性・物質を意味するが、同一性は同一性自己ないしは自我ということでもある。この同一性自己自体は、左辺の差異共振様態を知らない。では、左辺の原事象はどうなっているのか。これまで、対象に対する同一性の投影ということを考えてきたが、同一性自己においては、単に他者である対象-iを「誤認」するだけでなく、本来の自己である+iも「誤認」しているのではないのか。
 では、この「誤認」の様態はいかなるものか。端的に、本来の自己+iを+1と「誤認」している。そして、他者-iをも+1と「誤認」しているのではないだろうか。この二つの「誤認」は、自己と他者を、言わば、+1の同一性のヴェールで包むことではないだろうか。同一性の仮現化とも言えよう。これは、言い換えると、自己と他者との一致ではないだろうか。即非で言えば、即である。あるいは、自己と他者の癒着である。あるいは、混淆・混同・混濁である。理論的には、連続化、又は、連続的同一性化と言える。そして、これが、フッサールが説いた自然的態度に相当するし、仏教で言えば、「色」である。
 以上は確認であるが、同一性に関してより明晰になったと考えられる。この視点を参考にして、次に、本題、即ち、聖書のヤハウェの力学についてここで改めて検討したい。
 これまでの考えでは、ヤハウェは、+iであり、それが、-iを否定して、同一性の構造と結びついていると考えた。思うに、⇒+1の⇒の先端が同一性構造ではないだろうか。
 さて、超越神であり、また、唯一神であるから、+iというのは妥当である。これは、ヤハウェである。しかし、創造神としての神が存するが、それは、実は、ヤハウェではなく、エローヒーム(神の複数形)である。創造は、端的に、差異共振からの同一性現象を発現を意味するから、+iのみでは、創造はできないのあり、だから、-iが存するということになる。そうなので、エローヒームは、Media Point と考えられる。
 だから、聖書には、+iの神とMedia Point の神の二重性を確認するのが妥当であり、だから、既述したが、端的に、唯一神、一神教とは虚構である。結局、創造には、Media Point が必要なのであり、それは、最低、二重ないしは三重であり、唯一神では足りないのである。
 とまれ、問題はヤハウェの力学である。それは、+iであり、-iを抑圧するもと考えたが、いったいそれはどういうことなのだろうか。思考実験するが、ひょっとしたら、(+i)*-(-i)⇒-1を意味するのではないだろうか。あるいは、商としての-1である。いったい、-1とは何だろうか。+1が同一性とすれば、-1は、非同一性ではないだろうか。同一性を解体する「力」ではないのか。
 考えると、エローヒームが差異共振によって、創造する。それは、当然、同一性現象となるのである。しかし、ヤハウェ+iは、-1の非同一性の「力」をもって、同一性現象を破壊・解体するのではないだろうか。偶像破壊とはこれがもたらすのではないのか。
 以上のように想定すると、聖書(旧約聖書)は、正に、「絶対矛盾的自己同一」の様態をもつのではないだろうか。現象であり、かつ、脱現象である。あるいは、両極に引き裂かれていると言うべきではないだろうか。
 とまれ、そうならば、結果的に、+i/-1の超越神・「唯一神」のヤハウェは、重要な役割をもっていると言えよう。つまり、絶対的抽象化である。具象の否定である。抽象知性化である。しかも、超越的な知性である。言い換えると、超越論的知性ではないだろうか。思うに、フッサールの超越論的主観性も、PS 理論の知もここに位置するのではないのか。
 ⇒+1が光ならば、⇒-1は闇である。しかし、それは、正しくは、光の裏面ではないのか。非光である。いわば、鏡面の裏側ではないだろうか。⇒+1は光であるが、+1 の同一性のために、同一性(物質)の闇を抱えているのである。ゾロアスター教的には、悪神アンラ・マンユである。それこそ、本来の闇であるから、-1を闇と呼ぶのは、混同となる。思うに、不可視の領域と言うべきではないだろうか。あるいは、超光の領域と。そうならば、ゾロアスター教的には、善神のスプンタ・マンユがそこに位置するだろう。
 とまれ、-1を暫定的に超光と呼ぼう。そうすると、先のことにもどると、聖書は、光の神と超光の神の「二人」の神がいるということになる。しかしながら、それは、ゾロアスター教の様態と同質ではないのか。
 否、違う。つまり、通常、聖書(旧約)は、一神教の聖典と考えられていて、唯一神の書と見られているのである。つまり、光の神と超光の神が同一化・混同されているということである。これは、聖書の本来の事象から見ると、捩じ曲げ、ないしは、「書き換え」である。そうならば、本来のユダヤ教と一神教化されたユダヤ教があるということになろう。前者はゾロアスター教的である。(本題から少しそれているが、本題の検討はいちおう終了として、この捩じ曲げの問題の検討を続けよう。)
 本来の聖書(旧約)は、ヤハウェとエローヒームの「二人」の神がいるのである。それを唯一神(一人の神)Godにしたのは、西洋文化ではないのか。直感では、ローマ帝国のキリスト教教父たちである。
 そう、キリスト教が「二人」の神を唯一神に捩じ曲げたのではないのか。あるいは、改竄したのではないのか。本来のユダヤ教(プロト・ユダヤ教と言おう)は、「父」と「母」が存するのであるが、「父」だけをとり出したのは、キリスト教と考えられよう。
 これは、いったい何なのか。ヤハウェだけをとり出すとはいったい何なのか。そう、端的に、父権化と考えられる。エローヒームは創造神・造化の神であり、「母」であり、母権的であり、多神教的である。
 ということで、父権制を意味すると言えよう。社会的に言えば、父権的なローマ帝国を護持するために、「父」・唯一神が必要であったと思われるのである。
 今はここで留める。

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