天才的美学者、中井正一:Media Point的美学者






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2008年09月29日(Mon)
天才的美学者、中井正一:Media Point的美学者
『中井正一評論集』 (岩波文庫) (文庫)
中井 正一 (著), 長田 弘


実に地味なタイトルであるが、本書の中の「脱出と回帰」を読んで、この著者は天才であると直感した。この人は、表面的には左翼であるが、いわば京都学派であり、禅の素養がある西洋哲学を学んだ教養人である。
 その禅が西洋哲学にとけ込んで、すばらしい日本哲学、日本美学を生み出しているのである。そう、彼の思想には、Media Pointが確かにあるのである。彼は、そこから哲学・美学を構築しているのである。
 ほとんど忘れられていた人であるが、最近メディア論関係で注目されているということであるが、私としては、Media Point的美学者として、評価したい。

P.S. 以下の説明で、「その理論は極めて広範多様な対象への実践的な視点で知られる」とあるが、思うに、彼は直感的に、Media Pointを捉えていたので、そのようなことになったのではないかと思い浮かんだのである。PS理論が説くように、Media Pointとは森羅万象の、言わば、臍(へそ)なのである。
 これで、プラトニック・シナジー理論は、鈴木大拙の即非の論理とは別に、哲学者/美学者の中井正一の思想を発展的に継承することになろう。そう、これは、トランス・モダンの新しい日本/東洋哲学なのである。


参考:

中井正一
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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中井 正一(なかい まさかず、1900年 2月14日 -1952年 5月18日 )は日本 の美学者 、評論家 、社会運動家 。広島県 出身。

西田学派 の流れを汲みつつ、中井美学と呼ばれる独自の美学理論を展開した。その理論は極めて広範多様な対象への実践的な視点で知られる。1936年 に発表した代表的論文『委員会の論理 』をはじめとして、その著作は戦前戦後を通じて、いわゆる進歩的文化人 を中心に広く影響をあたえた。京都帝国大学文学部、相愛女子専門学校(現、相愛女子短期大学 ・相愛大学 )講師。1948年 、羽仁五郎 の推薦で国立国会図書館 副館長に就任し、その基盤確立に尽力した。

近年、中井のメディア論 が再び注目されており、再評価の動きが高まっている。長男は情報科学者 、図書館学者 の中井浩 (なかいひろし)。
略歴

* 1900年 2月14日、大阪市の緒方病院で帝王切開 にて誕生。本籍は広島県 賀茂郡 竹原町(現・竹原市 )。
* 1918年 、広島高師付属中学 卒業。
* 1922年 、第三高等学校 文科甲類を卒業。京都帝国大学 文学部 哲学科 に入学。深田康算 、九鬼周造 らに師事する。
* 1925年 、京都帝国大学を卒業。同大学院に進む。
* 1933年 、滝川事件 。処分に反対する院生グループの中心メンバーとして活動。
* 1934年 、京都帝国大学文学部講師に就任。
* 1936年 、『委員会の論理』を発表。
* 1937年 、左翼活動 により治安維持法 違反の疑いで検挙される。
* 1940年 、裁判で懲役2年、執行猶予2年の判決。以後、終戦まで当局の監視下に置かれる。
* 1945年 、尾道に疎開。尾道市 立図書館館長に就任。
* 1946年 、広島県地方労働委員長となる。
* 1947年 、広島県知事選挙に立候補(落選)。
* 1948年 、国立国会図書館副館長に就任。
* 1949年 、日本図書館協会理事長に就任。
* 1951年 、『美学入門』刊。
* 1952年 、胃癌 (肝臓癌 説あり)により、5月18日午前4時50分逝去。

[編集 ] 業績

中井は大学院進学後、恩師深田康算の依頼によって『哲学研究 』の編集にかかわり、この頃よりカントからマルクスの研究へと関心を深めていった。

深田の没後、『深田康算全集』の編集に参加。この時のメンバーを中心として1930年 に『美・批評 』を創刊。同誌は美術史 研究を中心としながら、現象学 、記号論 、新カント派 やフランクフルト学派 などの思潮、新即物主義 などの芸術実践を含めた幅広い視野を持っていた。中井自身も貴志康一 らと実験的な色彩映画の製作を行うなど、著述にとどまらない活動を展開した。

1933年、滝川事件に際して京大院生グループの中心人物として活動。以後、社会情勢のファシズム 化に抗して左翼文化活動への関与を深める。1935年 、滝川事件後、一時停滞していた『美・批評』は久野収 、新村猛 、真下信一 、武谷三男 らを迎えて『世界文化 』と改題、再創刊され国際的な反ファシズム文化運動の紹介などを端緒に左翼文化誌としての性格を先鋭化させていく。

1937年、斎藤雷太郎 らと週刊誌『土曜日 』を創刊。同誌は左翼運動の大衆 啓蒙 を目的としており、記述平明なタブロイド誌 として多くの読者を獲得した。同年11月、治安維持法違反の容疑で新村、真下らと共に検挙。以後、終戦まで活動の場を実質的に失う。

1945年、郷里にほど近い疎開先、尾道市の市立図書館長に就任。民衆文化の地方からの再生を掲げて社会教育活動を推進した。

1948年、参議院図書館運営委員長であった羽仁五郎の推薦で国立国会図書館副館長に就任。日本図書館協会 理事長にも選出され、図書館を通じた文化復興に尽力した。羽仁の腹案では中井を館長として招聘する予定であったが、中井の左翼活動の経歴が問題視され、保守層からの強い反対が起こった。そのため、参議院議長 松平恒雄 らがまとめた金森徳次郎 を館長に据え中井を副館長とする案で妥協したという[1] 。就任後もこの問題が後をひき、幾多の妨害に悩まされた。また設立早々の国会図書館には課題が山積し、それにあたる激務から体調を崩し病状を悪化させた。

1951年に『美学入門 』、1952年に『日本の美 』を刊行するなど活動意欲は最後まで衰えなかったが、1952年5月18日、胃癌により逝去した。

[編集 ] 著書

* 近代美の研究(三一書房、1947年)
* 回想の三木清(三一書房、1948年、共著)
* 回想の戸坂潤(三一書房、1949年、共著)
* 学校図書館運営の実際と読書指導(西荻書店、1950年、共著)
* 美学入門(河出書房、1951年)
* 日本の美(宝文館、1952年)
* 美学的空間(弘文堂、1959年)
* 芸術論集(河出書房新社、1961年、共著、桑原武夫編)
* 美と集団の論理(1962年)
* 現代日本思想大系第14巻(筑摩書房、1964年、共著、矢内原伊作編)
* 中井正一全集(美術出版社、1964年-1981年、久野収・中井浩編、全4巻)
* 戦後日本思想大系第1巻(筑摩書房、1968年、共著、日高六郎編)
* 戦後日本思想大系第12巻(筑摩書房、1969年、共著、羽仁進編)
* 生きている空間(てんびん社、1971年)
* 現代日本映画論大系第1巻(冬樹社、1971年、共著)
* 論理とその実践 組織論から図書館像へ(てんびん社、1972年)
* アフォリズム(てんびん社、1973年)
* 中井正一評論集(岩波書店、1995年)
* 中井正一エッセンス(こぶし書房、2003年)

[編集 ] 脚注

1. ^ 中井の就任に難色が示された記録としては昭和23年3月25日の衆議院図書館運営委員会において『國立國会図書館の副館長は、館長を補佐する必要上、人格の高邁なること、偏傾ならざる思想の所有者たることを要し、同時に図書館業務につき多年の経驗と知識を持つ有資格者を任命せられんことを決議する。』と中井の思想について問題視する決議までなされているものがある。

[編集 ] 外部リンク

* 中井 正一:作家別作品リスト (青空文庫 )

"http://ja.wikipedia.org/wiki
/%E4%B8%AD%E4%BA%95%E6%AD%A3
%E4%B8%80 " より作成
カテゴリ : 日本の哲学者 | 戦前・戦中の言論弾圧 | 1900年生 | 1952年没 | 広島県出身の人物


   




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